2014年2月15日土曜日

「LCS観戦記: Alliance vs Supa Hot Crew」

EU LCSのWeek5 Day2の初戦、ALL vs SHCをとりあげる

今回は「In-Game」の項目の後に「Allianceの課題」という項目を作った

以下、乱文




Alliance vs Supa Hot Crew

Ban

ALL: Vi/ Cait/ Elise
SHC: Kass/ Leb/ Pant

Pick

Lucian (ALL) Wukong/ Thresh (SHC) LeeSin/ Trundle (ALL) Lissandra/ Jinx (SHC) Kayle/ Leona (ALL) Gragas (SHC)

Role

ALL
Top: Trundle, Jungle: LeeSin, Mid: Kayle, ADC: Lucian, Support: Leona
SHC
Top: Lissandra, Jungle, Wukong, Mid: Gragas, ADC: Jinx, Support: Thresh

Comp & Strategy

ALL
 ALLの構成はTeamfightPickもできるバランスがとれた構成だ。序盤はLeeSinPick能力、しかし試合が進むにつれKaylePick能力が強力になっていく。TrundleTPをもつことでSplit Push能力を確保している。またPassiveULTを活かしたSustain能力でFarmをし続けることで終盤における不沈艦のごときTankになるのが役目だ。

SHC
 SHCの構成はTeamfight Compといえるものだろう。どのRoleChampAoE DamageもしくはCCを持っており、集団戦におけるDamageZoningに優れている。理想的な流れとしてはWukongInitiateからThreshFollow Up、次いでLissandraJinxULT、そしてKillを取りこぼさないためのGragasULTといったものと、相手のInitiateGragasULTでやりすごし孤立した敵を各個撃破していくという2つの流れがある。InitiateもできるしCounter-Initiateもできる、非常に優れた構成だ。

In-Game

Lv1、互いのJunglerは共にTop寄りのBuffからJungleを始めた。互いにBuffを狩り終わった後、WukongRecallしたが、一方のLeeSinは敵のJungleWardを刺しに行きつつMidへのGankを狙っていた。ここにはWukongLeeSinJunglingの違いが表れている。WukongLate Gameを睨んだFarm Junglerだ。序盤は弱くGankLv6までほぼ不可能と言ってよい。一方のLeeSinは序盤の少数戦やGankに長けているが、しかし試合が進むにつれて相対的に弱くなっていくJunglerだ。

LeeSinは最初の買い物でSpirit StoneDrans Bladeを買っていた。これはGankを決めるという意思の表れであり、事実MidGragasGankを決めKillを取っていた。一方のWukongSpirt StonePink WardStealth Wardという買い物であった。Gankで試合に影響力を及ぼせないかわりにWardingで敵のJunglerの脅威を排除しようというのが狙いだ。820秒におけるMidWardingをみてみると、ALL側はTop寄りに1m Ward、そしてBot寄りに3m Wardだ。一方のSHC側はTop寄りにPink WardBot寄りに3m Wardだ。1分後にはALL側はLeeSinWardingしない限りBot側の視界しか確保できないことになる。

910秒、SHCBotUmbushからの素晴らしいEngageによりLeonaを殺すことに成功、そのままDragonを確保する。ここで注目したいのはSHCの素晴らしいプレイではなく、LeeSin2回目の買い物でもWardを買わなかったことだ。LeeSinRuby Crystalと靴、更にDrans Blade1つ買い足した。GragasへのGankを成功させることに重きを置いたのだろうし、さらにはCounter-JungleによるWukongの封殺も狙ったのだろう。Jungler同士のMind-Gameに勝つ、そういう意思と自信の表れともとれる。だが実際は・・・。

1215秒、BotMinion Waveが敵のTowerに到達するタイミングでWukongJinxThreshが仕掛けた。Gragasの寄りもあってLucianLeonaを殺すことに成功した。ALL側はこのGankを全く予想していなかったに違いない。WukongMidTopGankするという予測のもとに試合を組み立てていたはずだ。ALLMidTopEU随一のPlayerだ。Dragonはすでになく、SHCはその2人を潰すために動いてくるだろう。そういう予測を立てていたのではないだろうか。

その後、LeeSinBotCoverには参加せずにMidPush、そのまま敵の赤BuffへとCounter-Jungleをした。しかしそれはSHC側もMidWardで察知しており、LissandraGragasWukongの素早い寄りでLeeSinを殺すことに成功する。

その後は特に言及するところはない。SHCは途中で何度かSolo Killされたが、優位を維持しながらObjectiveを確保し試合に勝利した。

Allianceの課題

 この試合でALL2つの大きな課題が浮き彫りになった。まず1つ目はMidFroggenJungleShookとの間の連携が乏しいことだ。CLGDexterが言っていたようにGankを決めるだけが「連携」ではない。Mid周辺のVision Controlと敵のJungleへのCounter-Jungle、この2つをこなしてこそ「連携」が確立されていると言えるわけだ。この試合の2人はどうだったか振り返ってみよう。まずShookSightstoneを買うまでWardを買わなかったし、Froggen1度の買い物でWard1つしか買っていなかった。Shookの意図は前述したようにGankCounter-Jungleによって敵にPressureをかけることだ。しかしそうなるとWardingが乏しくなってしまう。そこをFroggenが補うべきであった。Counter-Jungleにおいてはどうか。640秒ごろからShookは赤BuffStealを狙っていたがFroggenはそれに合わせた行動をとっていない。この時点での最適解は早めにRecallして買い物を済ませてからLeeSinの元へ行き2人でCounter-Jungleをすることだろう。

 もう1つの課題は誰が試合を動かしていくのか、チーム内にズレがあることだ。前述したようにTopWickdMidFroggenEU随一のPlayerだし、そこがALLの大きな強みとなっている。一方でBot Duo2人も優れたPlayerであるし現在のMetaではADCSupportは序盤からSnowballしやすく、試合に大きな影響を与えやすい。どのLaneが試合を動かすのか、チーム内で合意が形成されていないのではないか。全員が試合を動かそうと思っているのではないか。意識としてはそれでいいし、開始時のイーブンな状況や勝っている状況では大きな強みになる。だが相手に優位を取られた時、どう試合を盛り返していくのかというチームの共通意識が全くみられない。ShookTopMidがチームの鍵だと思っている一方で、NyphBotから試合を動かそうとしているようにみえる。LeonaOffensiveSnowballyな選択だ。守勢にまわったときは他のSupportと比べると弱い。しかしShookBot DuoSnowballさせるような動きはしなかった。ALLが優位を取られるとなし崩しに負けてしまうのは、チームの共通意識にズレがあるからではないだろうか。

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